コラム

半導体について3


以前に説明しましたが、LEDはダイオードの一種です。
しかし、LED内のキャリアの動きが一般的のダイオードとは異なる為に、発光するようになっています。

LEDの材料

一般のダイオードに使用する半導体は、シリコン等の真性半導体に不純物を(3価や5価の元素を)加えた「不純物半導体」を使用しています。
 LEDに使用する半導体には、3価と5価の元素を混ぜ合わせて作られた「化合物半導体」が使われます。
  3価のガリウムと5価の砒素を混ぜ合わせる場合を考えます。混合比率が1:1の場合よりもガリウムが少し多い場合には、正孔ができP型半導体になります。逆に砒素が少し多い場合には、自由電子ができN型半導体になります。
 図は1:1の場合で安定した共有結合をしている様子(実際にはダイアモンドの分子構造ににた形で結合しています。)

順バイアス時の動作

 N型半導体にある自由電子は、空乏層を通り抜けてP型半導体側の電極に移動しようとします。P型半導体にある正孔は、空乏層を通り抜けてN型半導体側の電極に移動しようとします。しかし、電極に達する前にほとんどの電子と正孔が移動中に結合してしまいます。そして、結合する時に光を放ちます。両電極からは、新たにキャリアが供給され、同様にして反対側の電極に向かって移動していきます。これにより、電流が流れる状態が持続します。